中学受験家庭教師の国語メインブログ

23区西部在住の家庭教師が日々思うことを書いていきます。

テストの時間配分(1)総論+算数

今回からテストの時間配分について書きたいと思います。

 

指導していると、「この子なんにも考えずに解いているな・・・

という子がかなり多い、というかほとんどです。

 

成績が伸びない子だけということもなく、上位にも普通にいます。

 

大人、あるいは高校生あたりになってくれば当然行うような内容ですが、

小学生だとなかなか考えが及ばないのかもしれません。

 

さてこの時間配分、

基本は

易しい問題から解く

・最後まで解き終われるようにタイムマネジメントをする

見直しの時間を取る

 

ということになります。シンプルですね。

最後の見直しの時間について、果たして何分取ればいいのか、というのは

その場の判断(残っている問題の推定難易度・相性など)

ケアレスミスの多い子かどうか、により変動するので、

判断が精度を増すように練習も必要です。

 

また、各科目ごとに注意するポイントがありますのでお話していきます。

 

算数

算数は日々の復習テスト、合不合テストなど、ほとんどのテストが

計算→易しい問題→難しい問題

という順番に並んでいきます。

 

何も考えず解いていても弊害の出にくい科目のため

(大問4の(3)よりは大問6の(1)のほうが易しかった、

ということはありますが)、

 

求められるのは上記見直しの判断が中心ですが、

一つ注意点があります。

 

それは計算が複雑な問題の優先順位について考えることです。

例えば図形が移動した軌跡を求める問題などは計算量が多くなります。

 

客観的に見て、理解していても正答できない可能性が結構ある問題です。

 

にもかかわらず、

 

子供は「自分が計算ミスをするかもしれない」という

可能性については通常全く考えませんから、

順番通りに挑んでいきます。

 

さらに、計算量が多いということは時間がかかるということです。

(計算速度が遅めの子は特に)

その時間で他の問題を解けば2問解けたのに、ということもあり得ます。

 

せっかく入試本番の練習になる機会なので、

普段のテストから考えて行く癖をつけてください。

 

また、これは志望校対策になりますが、

・青山学院など、問題を易しい順番に並べない学校

渋谷幕張など、異常に難しい問題を混ぜる学校

 

そういう傾向の学校を受ける場合は、

このテクニックを十分練習できているかどうかが

合否をわけることにもなりかねませんので注意です。

 

それから、これはある意味邪道な内容になりますが、

記号問題でなくとも解答用紙を空欄にするのはやめましょう。

(記号を空欄にするのは言語道断です。

あと10秒でも埋められるよう、適当に埋める時はこれ!

という記号を何か決めておきましょう「イ」とか「ウ」とか)

 

「いい加減に埋めたって当たるわけがないじゃないか、

算数なんだから」と思われるかもしれませんが、

確かにいい加減に埋めてはまず当たりません。

 

しかし、ある程度の勘は働くようになるはずです。

例えば流水算の問題で船の速度は時速何キロか、

とあれば適当に6キロとか8キロとか12キロとか書いておきます。

 

これは普段の問題練習をそれなりにやっていれば

自然と身に付いている部分があるはずです。

 

ところが見ていると、列車の時速なのに時速10キロと書いていたり、

5%と7%の食塩水を混ぜた結果が8%になっていたり、

「どうせ埋めるならもっとましな数字を書け!」と思うことが結構多いのです。

 

仮にそうした空欄で20回に1回しか正解できないとしても、

合否は1問で変わりますから、本質的でないといって馬鹿にはできません。

 

テストの見直しの際にはそうしたところにも目を向けるようにしてみましょう。

その推測が咄嗟にたてられないということは、

その単元がしっかり理解できていない、ということもあり得ますから。

 

なお、式や解法も書かないと点をくれない問題では

この方法は意味がありません。当たり前ですが。