今更ですが、先日解いてみました。
センター試験と比べどう変わったのか、
あくまで個人的な印象ですが、書いてみたいと思います。
センター試験と比べて注意が必要な点
1.課題文の内容を読み込む必要がある
センター試験では、課題文の内容は
「ああそういうテーマなのか」というだけで、
問題を解くために読みこむ必要はほぼありませんでした。
しかし、思考力重視の試験にしようという思惑ははっきり見え、
読んで考えなければ解けない問題が増えています。
2.時間配分がシビアになった
課題文をしっかり読んで考えなくてはならないため、
単純に読むのに時間がかかる上、読解力がない人は厳しいでしょう。
初見の文章の要旨を素早く把握する力が問われますね。
国語の力がより重要になっていると思います。
センター試験と比べてある意味楽になった点
1.知識量が少なくても点が取りやすくなった
上記のように思考力にシフトしていますので、
センター試験のように
選択肢それぞれについて「どこかに間違いが含まれているのではないか」
と細かく検討しないと解けない問題は相当減っている印象です。
・ペストとコレラの流行時期の違い
・ローマ帝国はどのように領土を広げたか
といった、
「歴史の大まかな流れを理解していればよい」
という意図の出題も多く見られました。
もちろん、細かめの知識まで知らないと解けない問題も
少しはありましたが、
85~90点くらいまでの得点を狙う上では支障はないと思います。
2.すぐに解ける問題がある
注意すべき点の2とも関係していますが、
基本的に課題文の検討が必要になったため、
おそらく時間配分の重要性が高まりました。
そんな中、
課題文をほぼ読む必要がない上、肢の検討も不要で、
センター試験と比べても、労力なく解けるのではないか、
という問題も一部にあります。
そうした問題を見極めて素早く片づけ、
時間の短縮を図ることもポイントかと思います。
例えば
大問3の問1 「デカメロン」について。
まず、著者の3択ですからボッカチオ以外ありません。
また、ルネサンスの代表作品の一つですから、
「ダーウィンの進化論の影響を受けている」
を選んでしまうような人はさすがに少数派でしょう。
(課題文中にも1348年と書いてありますし)
他にも
大問4の問8 「インドにおけるイギリスの植民地政策」について
まず、インドですので、ペルシア語は関係ないでしょう。
イラン=ペルシアというのは世界史選択者として常識かと思います。
また「ムスリムと仏教徒を対立させるため」ベンガル分割令を発布した
という点も明らかに誤り。
公立中学校で扱う世界地理でも習いますよね。
「インドはヒンドゥー教で牛を食べない」
どうだったでしょうか。
二次試験で社会のある大学(特に国立)を受験する場合は、
あまり気にすることのない変動だという印象は変わらず、
二次試験で社会は使わないという人
(英数国型の多くの国立及び私立は数学という人、理系の人)にとっては、
暗記要素が減って負担が楽になるのではないか、と感じました。