よく議論になるテーマについて個人的な意見を少し書いてみますので、
悩まれている方のご参考になれば幸いです。
○学校を休むメリット
1.勉強時間を確保できる
通常、小学校に通っている時間はかなり長いため、
8時過ぎ~15時の6~7時間を勉強に当てることができます。
もちろん、食事の時間、休憩時間なども必要なため、
単純に6時間勉強できるわけではありませんが、
仮に半分の3時間を勉強に当てられるとすれば色々なことができます。
3時間あれば過去問を4科目やることもできますし
苦手単元の補強や記述対策をすることもできます。
特に、受験直前期はさすがに本人も本気になってきているので、
ここで時間を確保する意義は個人的にかなり大きいと思います。
2.感染症予防になる
これは昨今さらに重要になっていると思います。
もちろん、感染を全て防げるわけではありませんが、
不特定多数との接触を減らすことはできます。
○学校を休むデメリット
1.生活ペースが崩れる
受験は朝からですので、少なくとも直前期に関しては、
朝型の生活リズムにしておくことは大切です。
この点学校に行かないと、
だらだらした生活リズムになってしまう可能性があります。
2.友達と会えないことがストレスになる
本人の性格によっては、友達と会えないことで
ストレスをためてしまう可能性があります。
3.学校に行かないことに本人がやましさを感じてしまう
これも人によると思いますが、
良くないことをしているような気になる人もいるかもしれません。
4.調査書に影響する
人によってはそういうこともあると思いますが、
そういう方はもともと休ませるかどうかをあまり悩まないような気もします。
いくつか挙げましたが、
これらのデメリットは全て本人の状況によって異なります。
こうした点が大きく気になる人は休まない方がいいかもしれません。
また、最大のメリットである勉強時間の確保について補足です。
上記では、学校を休むことによって確保できる勉強時間を
仮に3時間としました。
しかし、もし親が見ていないとサボってしまうような性格の場合、
放っておいては、これほどの効果は期待できません。
とすると、親が勉強をある程度見れる環境がない場合は、
外部に委託(家庭教師。普通の個別は午前中対応していないと思われます)
する必要がでてきます。
これが色々な理由で難しい場合は、
休ませても効果がそれほど大きくなりませんので、
デメリットと比較して、
学校に通わせるという選択肢も有力になってくるでしょう。
このような、休ませても有効な学習が望めないのではないか、
という観点は、
「夏期講習を休ませて弱点対策をしたほうがよいか」
というケースとも共通する部分があると思います。
以上、個人的には休んだ方が受験には有意義だと考えていますが、
本人の性格や学校での状況、学習環境などによっても異なります。
この点は保護者の方が一番よくわかっているところですので、
ご判断いただくのがいいでしょう。
この点、塾に相談する方もいらっしゃるようですが、
塾は、本人の学習状況
(全科目については怪しい場合もあるかもしれませんが)と
ある程度の性格まではわかっても、
学校での状況(いじめられているのか、
友達と会うことで大きくストレス発散しているのか)や、
休んだ場合に充実した学習環境になるのかどうか
(家庭教師を依頼するつもりなのか、親は時間を取れるのか、など)
といったことは、おそらくあまりわからないんですよね。
ですので「どちらでもいいです。ご家庭の判断で」
という無難な、しかし答えになっていない対応になってしまうことも、
もしかしたら多いかもしれません。