中学受験家庭教師の国語メインブログ

23区西部在住の家庭教師が日々思うことを書いていきます。

国語勉強法

具体と抽象(レベル別)

国語で意識すべきだというポイントとして、 よく具体と抽象が挙げられます。 例えば「みかん」や「りんご」は具体であり、 「果物」は抽象であるといった具合です。 特に記述において必要になってくるわけですが、 記述が全然できない人の課題の一つは、 抽…

(中受において)国語のおかれた位置と対策私案?

突然ですが、国語の勉強時間はどれほど取っているでしょうか。 勉強時間、今回は漢字ではなく文章読解についてです。 1.あまり勉強していないが、国語は得意である。 2.十分に取っていて、国語は得意である。 3.十分に取っているが、国語は苦手である…

4月マンスリー国語雑感

物語文は「かそけきサンカヨウ」からの出題。 まず、上位と差がつくところは冒頭の部分。 主人公のよそよそしい呼び方から 「多分、再婚した継母の話だろう」と気づけない人は 「この人誰?」というストレスを抱えながら読みすすめなければなりません。 集中…

「合格する国語の授業・続」(テーマのパターン化)

下記の記事で紹介している 「合格する国語の授業」に続編が出ていました。 「合格する国語の授業 物語文 得点アップよく出る感情語&パターン編」 タイトルがやたら長くなってきていますが、 内容は感情語の列挙・解説と物語文のパターン解説となっています…

読書で国語の成績は上がらないのか?

巷では ・「読書で国語の成績は上がらない」 ・国語対策として「本を読んでください」 という塾や家庭教師はろくでもない などと言われたりもします。 一方、一部の子育て本や、 国語が苦手なお子さんを持つ親御さんの悩みとして 「読み聞かせが大事」 「う…

読書(ジブリ?)を通してお約束の展開を意識する

文章には、いわゆる典型的な展開というものがあります。 例えば、 「初めは嫌な奴という印象だったけど、実はいい奴だった」 というようなものです。 こうした展開を意識できている人の場合、 嫌な奴が出てきた段階で 「多分、仲良くなるんだろうな」 「どう…

線引きしないんです その2

waldstein1804.hatenablog.com 上記記事の続きです。 理由3:やり方がわからない よく聞かれる内容なのですが、 真面目な子、完璧主義の子に多いのかもしれません。 教えたポイントだけとりあえず線引きすればよく、 完璧にできる必要などないのですが、 特…

うちの子、線引きをしないんです

たまにはこういう感じのタイトルで。 巷に線引きを勧める指導者の方などは多いですが、 そうは言っても、やらない人、多いですね。 そもそもなぜ線引きをした方がいいのでしょうか。 1.文章の要旨を理解する これは大人なら誰しもが理解できると思います。…

「国語の力がグングン伸びる1分間速音読ドリル」

国語は本当に時間不足になりやすい科目ですが、 waldstein1804.hatenablog.com その原因の一つとして、 文章を読む速度が遅いことが挙げられます。 そこで、 文章をスムーズに読む練習として音読を勧める方も多いのですが、 一般的に、国語が苦手な子にとっ…

解答例についての疑問

備忘的な小記事です。 先日の某テスト、物語文最後の問題。 「主人公は、今後(転校先の水泳部で)どのように活動していくと思うか、 本文の内容をふまえて書きなさい。」 前書きに、 「主人公は、東京の名門水泳クラブでトップレベルの選手だったが、 仲間…

国語の勉強時間と「先取り」

先日、 国語の家庭教師をされている方のHPを見ていたら、 国語の勉強時間は、 男子の場合:算数と同じ時間 女子の場合:算数の半分 取るように、という記載を見かけました。 確かに、国語が苦手なのであれば 本当はこれくらい時間を取った方がいいと思います…

「合格する国語の授業」

ジーニアスの先生が書かれており、 全般的に小学生にも比較的実践しやすい内容かと思います。 まあそうやって比較的とっつきやすい内容だとしても、 いったい本人がテストでどこまで実践するか、 というのが一番の問題なのですが・・・ 印象に残ったのは ・…

記号・選択肢問題 「自分で答えを考えてから」?

記号・選択肢問題では、 なんとなく選んではダメということはよく言われます。 選択肢には罠がたくさんあるので、 ざっと眺めるだけ、方向性を確かめるだけでは危ない。 検討が必要です。 もう一つ、巷で結構よく言われているのは、 「選択肢を見る前に、ま…

朔と新

2021年の中学入試で頻出だった作品を読んでみました。 (2023年、昭和秀英の1月入試で出題。 2021年入試における大人気ぶりによって、 その後テキスト・テスト等で何度か目にしたことがありますが、 教え子は読んだことがない、または覚えていなかった様子・…

車内にて

先日、渋々の過去問(2021 国語)を眺める 塾帰り男子に遭遇。 わざわざ、車内で、国語の文章を、読もうとするとは、 やる気があるのかな。 確かに、傾向を掴むために眺めるだけなら この時期でも十分ありですね。 (そのために最新年度を用いるかは人それぞ…

2012 麻布中 国語

堀江敏幸「トンネルのおじさん」 『未見坂』所収 あらすじ 夏休みに親の都合で田舎のおじさんの元に預けられた主人公。 おじさんは自由研究のために少年を山に連れ出します。 ぶっきらぼうで、 どう付き合っていいのか戸惑っていた おじさんと山で過ごすうち…

志望校判定サピックスオープン 国語の復習ポイント

ご存じの方も多いでしょうが、 この模試の国語についてどう考えたらいいのかという雑記です。 現・元中学受験生の保護者の方などが書かれている ネット上の記事の多くは、成績上位のケース(しかもかなり上位)が多いので、 そうではない視点をメインにして…

読み手を意識して書く

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、 個別塾には、指導報告書というものがあります。 「その日の授業でどういうことをやって、 本人の取り組みはどうだったか」 を親に伝えるためのものです。 かなり昔のことですが、教室の責任者から 「先生の報告書は…

サピックス国語問題の弊害(抜き出し)

サピックスは上位校を意識しているためか、 特徴的な国語テキストを用いるという話は以前書きました。 waldstein1804.hatenablog.com その点は目的に合わせてうまく使えばいい、と思います。 今回は、この塾の抜き出し問題について思うところを書いてみます…

わかりやすい文章を書く

新聞記事のコラムから。 「3年前になくなった山田さんの息子・太郎さんは、(以下略)」 (文中、仮名) この記事で、「3年前になくなった」のは誰でしょう。 1.山田さん 2.太郎さん 続きを読むと、 この記事で記者が書きたかった内容は 「なくなった…

語彙力の重要さ

直近のサピックスオープンより ・「まゆをひそめる」 という語句が、傍線部の一部に含まれていました。 (息子に離婚することを告げた両親。 息子は受け入れられず、ひたすら笑います。 眉をひそめる両親。) これがマイナスの気持ち、 ということはだいたい…

6年前期にやるべきこと(2020、国語)

国語は書かないのか、という話もあると思いますので一応。 個々人の状態についてはしつこいので書きませんが、 まあもしやる気があって取り組んでくれるようなら、知識ですね。 すき間時間の知識なら、読解よりはやってもらえませんか? (本当は受験生にこ…

戦争文学

・スポーツ ・いじめ ・親子関係 あたりと並んで頻出なのが戦争もの。 近日見たテキストでは、 幼いころ、面倒を見てもらっていたお姉さんを自らの手で突き飛ばし 機銃掃射で死なせてしまった罪悪感に苦しむ主人公が登場します。 戦争には色々なテーマの切り…

負の遺産

「〇の遺産に当てはまるものを以下から選べ」 という問題。 「負の遺産」という用法を指摘。 ついでに世界遺産の負の遺産も指摘。 原爆ドーム、アウシュビッツ・・・ 後者はピンとこないようだったので、 ガス室っていうのがあったんだよ、とか。 少し話がず…

論説文の攻略例(2020 3月 サピックス組み分けテストから) 

再開後いきなりテストになりましたが、 6年生組み分けテストの国語について少し書いてみます。 物語文はオーソドックスなスポーツものの題材。 この話が全然わからない、という人はあまりいないでしょう。 問題も特に難しいものはなく、 最後の記述も書くべ…

国語の力とは(その2)

前回はいわゆる国語力について触れました。 waldstein1804.hatenablog.com 今回は「国語という科目」についての力です。 この「その2の力」は「テストで点を取ること」がメインになります。 時間に制約がある中で、 初見の文章をどう効率よく把握するか、 …

国語の力とは(その1)

世の中で抽象的に言われている国語の力。 この点について、自分なりに書いてみたいと思います。 まず、大きく分けると 「文章を理解する力」と「問題を解く力」に分かれると思います。 このうち「国語の力」として通常の文脈で使われるのは前者でしょう。 受…

サピックス生の国語学習

この記事ではサピックス生がどのように国語を勉強していけばいいか、 少し考えてみたいと思います。 題材がサピックスなのはなぜかというと、 御三家合格を至上命題としている(であろう)サピックスは、 国語教材がやや独特なものになっているからです。 ま…

国語の問題形式と実力差について

今回は実力差が出やすい問題形式について考えていきます。 これは、個人的に昔から感じてきたテーマの一つです。 なぜここでわざわざ記事にするのかというと、 実力差が出やすいということは、 上位の子にとっては安泰な問題、 下位の子にとっては厳しい問題…

実践的な指導内容(問題編)

指導の際は、自分も生徒と一緒に問題を解くようにしています。 これは生徒と共感するという意味でも必要なことではあり、 4科目ともそうなのですが、特に国語では意識しています。 国語の模範解答はあまり生徒の参考にはならないと思っているからです。 理由…