先日、
国語の家庭教師をされている方のHPを見ていたら、
国語の勉強時間は、
男子の場合:算数と同じ時間
女子の場合:算数の半分
取るように、という記載を見かけました。
確かに、国語が苦手なのであれば
本当はこれくらい時間を取った方がいいと思います。
しかし、現実は厳しい。
算数・理科・社会は毎回毎回塾で新しい単元を習うので、
どうしても重視して勉強せざるを得ない。
手を抜けば、次のテスト成績に如実に反映してしまうから。
一方国語においては、そういった、
新しい単元、完全初見の内容、という概念はあまりない。
仮に多少手を抜いても、最悪漢字しかやらなかったとしても、
即、成績が急降下するわけではない。
ということで国語の学習時間はどんどん削られてしまうわけです。
国語、あまり勉強されてないですね。
算数の半分どころか、4分の1以下、
というご家庭が多いのではないでしょうか。
漢字学習の時間は読解の勉強というわけではないので、
それを除くともっと差は広がるかもしれません。
こうした勉強時間自体の少なさ、という問題も、
国語の成績が上がりづらいといわれる理由だと思っています。
まあそんな話をされても
一週間のスケジュールは実際回らないし
受験するといったくせに本人も全然頑張らないので?
どうしようもないのかもしれませんが、
ここで少し逆算の発想
(というほどのものでもないかもしれませんが)
を意識してみましょう。
例えば
「開成中の算数の問題は東大生でもなかなか解けない」などと
以前より広く言われているように、
算数に関しては、
「公立小学校で授業を受けるだけでは中学入試に合格できない」
というのはもはや中学受験を考える誰もが知っている常識で、
これは別に開成の問題でなくても、
どこの中学校の入試問題でも、大手塾の入塾テストでも同じだといえます。
ですので、大手塾に入る前から先取りを意識している人も多いでしょう。
(計算については、3年生で分数の割り算までマスターしておく、など)
ゴールが難しいことはわかっているので、
できることについては、あらかじめ対策をしておく、
というわけです。
一方、国語はどうでしょうか。
逆算の発想というのはあるでしょうか。
先日、某塾のテストで、
近年、芝中学の入試問題で使われた物語文が出題されました。
記述についても、なかなかの難問だと思います。
実は、この文章は近年の岡山大学の入試でも使われているものであり、
そちらの記述で聞かれている内容は、
聞き方も含めて上記テストとほぼ同じでした。
もちろん、合格点の問題はあると思います。
物語文については記述しか出題されていない岡山大学と、
記号問題や抜き出しなどもある小学5年生対象のテスト。
これだけで単純に難易度を比べることはできないでしょう。
しかし、繰り返しますが、記述はほぼ同じ問題です。
特に、上位校を受けるのであれば、
こうしたレベルの内容を問われかねないのです。
小学校の授業だけではもちろん足りませんし、
塾に入ったらなんとかなるのかといえば、
多くの現実は上で述べたとおりです。
本当は読み聞かせなどにより、
国語が好きな子になっていることが理想かもしれませんが、
比較的簡単にできる内容、
例えば漢字や語彙についてだけでも
もう少し国語の先取りを意識してみてはどうでしょう。
今は教材も沢山あります。
(社会でいえば、
入塾前に47都道府県の名前と位置を白地図で把握する、といった話)
もしレベル的に取り組めるようであれば
「2分で読解力ドリル ちょっとやさしい」などをやるのもいいです。
(思い立ったのでこの教材については別記事を書くかも)
いくらかでも補強しておけば、
入塾後、他3科目に追われることになっても、
それなりに助けてくれると思います。
そもそもこのブログに大きな影響力はないと思いますが、
もし仮に、万一、
こうした内容を書いてみなさんの基礎国語力が上がった場合、
需要が減って個人的に損をするのか、
もっと教えがいのある内容に集中できてやりがいが出るのか、
そのあたりどうなるかはわかりません。
ただ、中学入試国語の宿痾のようなものなので、
ふと書きたくなりました。