「偏差値が高ければ入試問題の難易度も高い。」
これは一般的な認識かと思います。
大学入試でも概ねそうなっていますね。
もっとも、
大学入試は科目数の問題があるので各校を単純比較はできませんが。
(本題とそれるので以下略)
では、中学受験に関してはどうでしょうか。
結論から言えば必ずしも成り立ちません。
例えば御三家の雄である開成。
(難~やや難~標準~やや易~易 勝手な主観です。)
算数:難
国語:難
理科:標準
社会:標準~やや難
異論はあるかもしれませんがこれくらいかと思います。
全科目難問ということはなく、差が激しいです。
よって、理社は普通に勉強していれば大丈夫ですが、
特に算数は難問対策が必須です。
また、吉祥女子や豊島岡。
偏差値の割に問題は意外にも?標準的です。
4科目とも、特別な難問対策はあまり必要ないでしょう。
ある程度までの応用問題が解ける実力と、
ミスをしない正確性が重要です。
中学受験のいわゆる「逆転合格」が可能かどうかは、
こうした内容が重要です。
応用問題が解けずに偏差値が上がらない子でも、
過去問のレベルであればわりと解けて、ミスが少ないのであれば
吉祥女子タイプは可能性があります。
一方、算数の難問を全然解けない人が
開成に逆転合格するのはかなり厳しいでしょう。
国語は詩も出たりするので少し読めませんが、
算・理・社はほぼ普段の成績通りの順位になると思います。
(開成は傾向が変わることがあるので絶対とは言えませんが)
また、特殊型もあります。
例えば麻布
算数:やや難~難
国語:難(ただし物語のみ)
理科:難
社会:難
四科目の総合難易度で言えば有数ですが、その分合格最低点も低いです。
ただし、国語は物語文しか出ないこと、
算数の一部と理社がほぼ現場思考型問題となっていること、
に大きな特徴があります。
通常のテストで現場思考問題が出題されることはあまりありませんので、
普段の成績はそこまででない人でも、
物語文の心情理解は強い、
幅広い社会問題について関心が深い、
文章から理屈を読み解くのが好き、など
適性があればぴったりはまる可能性があります。
じっくり型か、スピード型か、
難問中心か、高得点勝負か、
ひらめき型、現場思考の比率は。
国語の文章の相性、記述や知識の割合などはどうか。
本人とタイプが異なる学校は、
模試の偏差値が足りていても要注意と言えるでしょう。