中学受験家庭教師の国語メインブログ

23区西部在住の家庭教師が日々思うことを書いていきます。

2019-01-01から1年間の記事一覧

大学入試改革

英語民間試験に続き、記述式も延期が決まりました。 安定の文部科学省ですが、 いつもいつも改悪しかしないのはなんででしょうね。 忖度?利権? 元々センター試験は国立の足切り・科目補助テストのはず。 (センターの配点比率がやたら高い「国立?」もある…

併願校選び

そろそろ模試もほぼ終了し、 最終的な併願校を検討されている方も多いと思います。 今回はそのあたりについて書いてみたいのですが、 まずそもそも、一口に併願校と言っても、 実質は大きく二つに分けられると思います。 1.合格しても進学する可能性はほと…

国語の力とは(その2)

前回はいわゆる国語力について触れました。 waldstein1804.hatenablog.com 今回は「国語という科目」についての力です。 この「その2の力」は「テストで点を取ること」がメインになります。 時間に制約がある中で、 初見の文章をどう効率よく把握するか、 …

敵を知り、己を知れば百戦危うからず

「彼を知り己を知れば百戦殆ふからず。 彼を知らずして己を知れば一勝一負す。 彼を知らず己を知らざれば戦ふ毎に必ず殆ふし。」 武田信玄の風林火山でも有名な「孫子」です。 ・敵を知らないケース なんでもそうかもしれませんが、 時間の限られている受験…

追い込み本番

先日22時台の某路線で。 目の前に座っている女子高生が熟語帳をチェックしている。 やることがないし目に入ってしまうので見ていると、難度が高そう。 どこの熟語帳だろうな、学校はOかな、 と思っていると果たしてO生。 (制服かコートの文字がたまたま見え…

国語の力とは(その1)

世の中で抽象的に言われている国語の力。 この点について、自分なりに書いてみたいと思います。 まず、大きく分けると 「文章を理解する力」と「問題を解く力」に分かれると思います。 このうち「国語の力」として通常の文脈で使われるのは前者でしょう。 受…

サピックス生の国語学習

この記事ではサピックス生がどのように国語を勉強していけばいいか、 少し考えてみたいと思います。 題材がサピックスなのはなぜかというと、 御三家合格を至上命題としている(であろう)サピックスは、 国語教材がやや独特なものになっているからです。 ま…

2017年麻布中 国語

吉野万里子「ロバのサイン会」より、 「おれ害獣」 近年の麻布の問題の中では、最も好きな問題です。 難易度としては、 麻布の教育理念でもある 自主・自立を意識したテーマを理解できていれば この年が特別難しい、ということはないと思いますが、 問3~5あ…

国語の問題形式と実力差について

今回は実力差が出やすい問題形式について考えていきます。 これは、個人的に昔から感じてきたテーマの一つです。 なぜここでわざわざ記事にするのかというと、 実力差が出やすいということは、 上位の子にとっては安泰な問題、 下位の子にとっては厳しい問題…

実践的な指導内容(問題編)

指導の際は、自分も生徒と一緒に問題を解くようにしています。 これは生徒と共感するという意味でも必要なことではあり、 4科目ともそうなのですが、特に国語では意識しています。 国語の模範解答はあまり生徒の参考にはならないと思っているからです。 理由…

受験生の目的

受験生の目的とはなんでしょうか。 これは当たり前ですが、志望校に合格することですよね。 それでは国語のテストを受ける目的はなんでしょう。 もちろん、 できるだけ(国語で稼ぐ人)、または必要最低限の点を取ることです。 文章を完璧に把握することでは…

日常を学習に生かす

大きな被害が発生している台風ですが、 以下の記事は、 「目立った被害はなかった」という方向けの内容です。 この際、来てしまったものは学習に生かしましょう。 日常学習なので特に深い内容は必要ありません。 ・台風が来る際、風向きは東→南と変わる ・ニ…

過去問の取り組み方について(その3)

以下は、以前書いた過去問への取り組み方についてです。 今回は補足的に、早めに過去問を見ておくことの重要性について書きます。 早めに過去問を見ておくと何がいいのか。 本人:過去問の難易度=到達すべきレベルがわかる ・日々の取り組みに目的意識が出…

教師の役割

「ケーキの切れない非行少年たち」 という本の著者にインタビューしている記事を読みました。 mainichi.jp 少年院の少年たちに 「ホールケーキを3等分して」と告げても全くできない、 といった内容です。 認知機能が問題になっているのですが、 他にも漢字が…

国語で、手順を身につける重要性

いつの間にか9月も後半になってきてしまいました。 この時期はテストが多いですね。 6年生は判定に一喜一憂という時期かと思います。 今回は解法手順についての話ですが、 主な念頭はテスト・実践対策になります。 さて、国語を教える際には、問題形式ごとに…

年齢の区切り

先日、国語の授業の後、 社会の雑談の中で成人年齢について触れました。 今は20歳ですがもうすぐ18歳になりそうですね。 (2022年4月1日から。 お酒やたばこは20歳からで変更はない点に注意。) では今18歳で認められるものは何か? →選挙権 …

背景事情の変化

「子供のいる駅」黒井千次 「日本幻想小説傑作集Ⅰより」 先日サピックスのテキストで扱った文章。 中学入試でもどこかで見たことがあります。 ※追記 1990年に麻布で出題されたという情報を入手。 確認できていないのですが。 こうした幻想小説は個人的には好…

コアプラスの落とし穴

サピックスのコアプラス。 市販教材で手に入れやすいため多くの受験生が使っていて、 赤シート方式が特徴です。 いい教材ですが、これを使っている人に1点気を付けて欲しいのは、 漢字指定問題への対策です。 コアプラスはサピ生か、赤シートが好きな人が使…

弱点補強はちゃんとできているのか

そろそろ夏期講習も佳境に入ってきた頃かと思います。 6年生になると結構長い時間拘束される塾も多く、 個人的には昔かなり辛かった記憶があります。 体力的にも大変なのでそれに加えて どの程度学習できるかという問題は出てくると思います。 以前の記事で…

参院選

次の日曜日は選挙です。 受験生的には、この機会を使って意識させるようにしたいものです。 お時間があれば一緒に投票に行くのもいいと思います。 特に6年生は時事問題として出る可能性が非常に高いでしょう。 「昨年にあった選挙について 以下の選択肢のう…

模試の活用

先の日曜日はたくさんテストのある日でしたが、 結果はどうだったでしょうか。 6年生になると判定が出ますし、 そうでなくてもクラスの上下に一喜一憂というご家庭も多いかもしれません。 ただ、当たり前ですが、何より大切なことは模試を復習することです。…

意識を持って模試に臨む

もうすぐ合不合テスト、首都圏模試、 組み分けなど色々テストがある人も多いと思います。 当ブログの記事でも書いていますが、 模試やテストを受ける際には時間配分を意識してください。 面倒見がいい中小の塾では注意するよう言われるかもしれませんが、 大…

都立高入試・社会⑥

大問5は公民です。 公民でのポイントは大問1の人権のところで触れています。 人権の系統図が書けるようになってほしいということです。 中学受験でもそうなることが望ましいですね。 他には地方交付税交付金と国庫支出金の違い(自由に使えるかどうか) く…

都立高入試・社会⑤

大問4は歴史です。 2019問1から見ていきましょう。 この問題は歴史上の出来事の並べ替えです。 並べ替え問題は通常完答が要求され、難易度が高くなりがちですが、 この問題は易しいです。 なぜなら、織田信長、桓武天皇、和同開珎、平清盛を 歴史順に並…

都立高入試・社会④

大問3は日本地理です。 これまで長い間、各県についての説明文を読ませ、 「地図で示されている県にあてはまるものを選べ」 という形式が良く出ていました。 近年少し変化があり、 県ではなく市の説明文などが出題されるようになりました。 大差はないので…

都立高入試・社会③

続きです。 大問2は世界地理。 世界地理は歴史と並び、好き嫌いがわりとはっきりした単元かと思います。 (日本地理は身近だからか、嫌いな人は少なめ、 公民はあまり好きな人はいない、という印象) 平成31年度都立高等学校入学者選抜 学力検査問題及び正…

都立高入試・社会②

大問1について 問1は例年地理で、地形図を読み取らせる問題がよく出ます。 平成31年度都立高等学校入学者選抜 学力検査問題及び正答表|東京都教育委員会ホームページ 2019は 「A地点を出発してF地点に向かう途中の、 B~E地点の正しい写真と説明文を選…

都立高入試・社会①

都立高校共通問題の社会について。 まず概要はこうなっています。 大問1 地理・歴史・公民からそれぞれ1問の出題 (合計3問) 大問2 世界地理から3問出題 大問3 日本地理から3問出題 大問4 歴史から4問出題 大問5 公民から4問出題 大問6 総合問題…

入試科目について

先日、2021年からの新共通テストの配点等が発表されていました。 今のセンター試験では英語200点(リスニングは別途50点)のうち 細かいアクセント、文法、整序問題がかなり出題されています。 それらを廃止して読解メイン100点、リスニング10…

内容の切れ目には接続詞がある

waldstein1804.hatenablog.com 今回は、引用記事の最後に書いたうちの2つ目 「文章を読みながら、小見出しがつけられそうなところを意識する」 というのは難しいのではないか、という話です。 確かに同時並行になるので少し大変ですね。 これについては多く…