再開後いきなりテストになりましたが、
6年生組み分けテストの国語について少し書いてみます。
物語文はオーソドックスなスポーツものの題材。
この話が全然わからない、という人はあまりいないでしょう。
問題も特に難しいものはなく、
最後の記述も書くべき内容はだいたいわかるはずで、
あとは文章をどうまとめるかが分かれ目、と言う問題でした
一方、論説文は心の強さについての文章。
平均点等は把握していませんが、やや難しかったでしょうか。
そもそも論説文の要旨を押さえるには、
まずテーマを理解すること、結論を理解することが必要です。
しかし今回、両方とも怪しい、
という人も多かったのではないでしょうか。
前者は文中で頻出の単語に注目する、
課題文のタイトルにも目を向けるなど、
基本的な対処をすればわりとなんとかなるはずですが、
(とはいえ、できない人も多いが・・・)
後者の大きな原因は、
筆者の明確な結論がこの文章の最後の部分にはない
からです。
この文章の結論は比較的早い段階で出てきているのですね。
そして、その結論はもう述べてしまったのちに、
最後に主張を補強して終わり、という構成になっています。
このように、最後の部分に明確な結論がない文の場合、
要旨を把握することがかなり難しくなります。
テーマと結論、共にいい加減にしか把握できていなかった人は、
この文章の記述問題で
「心が強くなる」という要素を入れられなかったのではないですか?
ここは作者としては一番強調したいところですから、
均等配点ではなくかなりの減点になる可能性もあります。
また、この文章における「守られる」という言葉の内容は
一般的な「保護される」という意味からはズレている点が要注意です。
しかも、その説明は少し先まで読まないと出てきません。
「任される」→自由に行動できる(経験増える)
という流れは自然なので誰でもわかりますが、
「守られる」→自由に行動できない(経験少なくなる)
となるのが一般的には普通なところ、筆者は逆だと言っているのです。
そこに違和感を持ち
「じゃあ筆者はどういう意味で『守られる』を使っているの?」
と思えるかどうか。
この視点は本当に大切です。
この文章における「守られる」というのは、
単に「保護される、庇護される」ということではなくて、
「(チャレンジして)失敗した場合に(親に)フォローしてもらえる」
という意味で使われているのですね。
それならばものごとに挑戦しやすくなるので
「守られる」→経験UP!という流れに繋がります。
この2点がこの文章を取り組みにくいものにしています。
全然できていなかった、という人は
上記のポイントに注意して普段から練習するしかないでしょう。
論説文にはきれいな論旨で繋がっているものもあれば、
筆者の主張が整理されていなかったり、説明が不親切だったりして、
読みにくいものもたくさんあります。
やみくもに読むのではなく、
注意すべき点を考えながら読めるようになってほしいところです。