中学受験家庭教師の国語メインブログ

23区西部在住の家庭教師が日々思うことを書いていきます。

手遅れになる前に

煽りたいわけではないのですが、

 

こうなる前に指導できていれば、という、

こちらとしても非常に残念なケースもあります。

 

6年秋からの依頼

 

・これまで2年以上、大手塾に通ってはいたが、

 全般的に偏差値40程度、またはそれ以下

 

・算数は基礎が大量に抜けている

(根本に理解力の問題もあることはあるが、

 レベルに合ってない授業や宿題を受け続けてきたことが原因)

 

・当然、理社はぼろぼろ(2科目受験にせざるを得ないことも)

 

・こうした場合の国語指導の優先度

 女子:国語は他科目よりましなことが多いので後回し

 男子:本当は国語もなんとかしたい

    もっと点を取りやすい科目がそれどころではないので

    たまにやるだけか、後回し

 

正直、ここからだと週2・3指導しても

偏差値50の学校に受かるのはなかなか難しいです。

 

※6年生から受験勉強を始めたとか、6年夏から私立を考え出した、

 といったケースで学力的に似たような状況になることもあります。

 ただ、その場合はご家庭も高望みはしないので、

 実力相応の学校でとなりやすいです。

 一方、4年生からやってきたケースだと簡単にそうもいかず、

 50くらいは目指したい、ということも。

 

 

塾の様子や各科目の解答用紙をチェックすれば

どの科目で何が問題かは十分わかるので、

週1でもいいので5年生、せめて6年生の1学期までに関われていれば・・・

 

とこちらもつらい気持ちになります。

 

もちろん、こうした状況が多数派とは言いませんが、

滅多にいない、ということでもないと思います。

 

そしてこのような状況の場合、

小学校で習う内容が身についていないということも多いです。

 

例えば、社会でいえば47都道府県全て言えるか

(全て漢字で書けるか、ではない)、

県庁所在地を全て言えるか、というレベルですね。

(松江・高松・松山については混乱する、ではない)

 

算数でいえば

概数があやふやだとか

(10の位を四捨五入して1000になる数の範囲など)、

dl(デシリットル)の意味が分からないとか、

そういう人もそれなりにいますね。

 

そして、集団塾の最下位クラスであっても、

6年秋ともなればそうした内容をやることはまずありませんので、

塾に行っているだけでは何ら改善しません。

(特殊算の基本中の基本ですらやってくれるかどうか)

 

そこで、自力(親)、または個別や家庭教師などで 

抜本的な立て直しが必要になりますが、秋からでは時間的に厳しいです。

 

では、もっと早い時期や、傷が浅い場合はどうでしょうか。

苦手科目があるというレベルならよくあるので、

そこだけ補強すればいいことです。(それはそれで大変ですが)

 

しかし、4科目ともずっと低迷していれば

色々な選択肢も含めて、早めに考えてみた方がいいかと思います。

 

塾を変えるのも一案ですし、

個別や家庭教師を利用し、多少フォローしてもらえれば

宿題の取捨選択をするなどして

そのままの塾でうまく回るかもしれません。

 

以下簡単ですが、

大手塾別のつまずきがちなチェックポイントです。

 

サピックス生:志望校に必要ない内容にも時間を割かれ

       非効率な学習になっているのかもしれません。

       多少勉強しても全然成績が上がらないので、

       意欲が削がれていることもあります。

 

早稲アカ生:宿題が多すぎてこなすだけになり、

      基礎問題を短い時間で解く演習や

      (宿題では時間無制限で解けますがテストでは間に合いません)

      記憶の時間を取れていないのかもしれません。

 

日能研生:テストが多すぎて復習する時間を取れず、

     穴が埋まらないままになっているのかもしれません。

 

四谷生:週テストの対策・復習をやるサイクルの確立が課題です。

    復習はどのクラスでも大切ですが、

    特に下位クラスで復習が不十分だと

    組み分けの基本問題でも結構点を落としますので、

    なかなか浮上できないと思います。

     

     また、組み分け社会では漢字指定も多いので、

    ちゃんと時間をとって練習できないと

               ここも差がつくポイントになります。 

    しかし、これはとりあえず用語自体はそれなりに覚えた、

    という人向けのポイントですので、

    志望校が漢字指定問題をあまり出さないようなら、

    ある程度目をつぶる必要もあるかもしれません。

    

    それから、週テストの過去問を買われるご家庭はとても多いです。

    やること自体はいいと思うのですが、

    実際に過去問をやる場合、解く時間・復習する時間を

    週の後半にどううまくとるかも問題となります。

 

※四谷はコースが分かれていますので

各コースによって悩みの内容も異なるように思います。