さて、いよいよ国語です。
テストの時間配分が一番上手くいかない科目、国語。
今回はじっくりその対策を書いていきたいと思います。
国語においても当然タイムマネジメントが必要です。
例えば50分で文章読解の大問が2つ、知識の大問が1つだとします。
まず50分から見直し、リスクヘッジの時間として5分を引きます。
そして残りの45分を割り振っていきます。
漢字・知識に3~5分(問題量にもよる)とし、
文章読解には20分ずつが目安です。
他の科目についても実はそうなのですが、
こうした時間配分はまず解答用紙が配られて名前を書いたあとから考え始めましょう。
解答用紙を見ればどういった問題構成になっているかはわかるので、
これで時間を有効活用できます。
その際
「大問1より2のほうが問題量が多そうだから、こっちに多めに割り振るか」
「記述問題が多いのは2だからこっちを多くするか」
などの微調整も考えるようにします。
そして、実際に問題を見た際、
「文章の長い方にもう少し時間必要だな」
「自分は説明文が苦手だからこっちを少し増やそう」という最終調整をすれば
とりあえず完璧です。
さて、時間の割り振りができました。
そうしたらその時間通りにできているか、
時折タイムマネジメントを意識しながら解いていきましょう。
これで練習して上手くいけば時間配分としては心配ありません。
ところがここで障壁となってくる点が大きく二つあります。
一つは問題文の読み方に問題があって予定通りできないというものです。
本文を熟読しすぎている→つまらないようですが、国語のテストとして考えた時、本文は設問が解ける程度に理解すればよいのです。一字一句味わうような読み方までは通常必要ありませんし、制限時間内ではほぼ不可能です。
本文を分析しすぎている→登場人物の名前は必ず〇で囲む、会話文の上には必ず発言者の名前を書く、などです。時に有効な作業ですが、時間がもったいないです。
本文をいい加減に読んでいる→問題はありますが、この場合、時間が足りなくなることはあまりないかもしれません。
他にもお子さんによっていろいろな原因がありますが、
文章の読み方についてお話する際、また取り上げたいと思います。
二つ目は設問を解く際に予定通りいかなくなる場合です。
これは他科目でもそれなりに発生する問題点ですが、
国語の場合は危険度が増します。
その理由は抜き出し問題・記述問題の存在です。
抜き出し問題の答えが傍線部の近くにあったり、
すぐに探すべき範囲を絞れるような問題ならまだいいのですが、
場合によってはなかなか範囲を絞るヒントがない上に場所も離れたところにある、
ということもあり得ます。
こういう問題に「ハマる」と時間配分及び点数は崩壊します。
手ごわい抜き出し問題は、3分を目安に飛ばすことを心がけましょう。
(そもそも抜き出し問題はあまりいい問題とは言えませんが、それはまた別稿で)
続いて記述問題です。これは国語で困っている方には実感があると思います。
とはいえ、わりとすぐ書き始めてとりあえず(内容はともかく)最後まで書ける場合は
時間不足ということにはなりにくいでしょう。
タイムマネジメント的に問題なのは、
そもそも書き始められない、又は書き始めたのだが支離滅裂になって修正多数、
という場合です。
この原因は共にとにかく下書きをしていないことに尽きます。
通常、人があまり詳しくない内容について書こうと思う場合、
まず材料を集めて整理します。
国語のテストで言うと、本文から設問に役立ちそうな内容を探してきて
それを箇条書きにまとめたり、
その文章そのままをとりあえず下書きとして書いてみる
ということに当たります。
そして、40字以上の記述問題というのは
通常2つ以上の要素を繋げなければなりませんので、
上記作業を複数回行い(実際はいっぺんに箇条書きできることもあります)
繋げやすいように文章のつながりや表現を加工し、
各要素を書く順番を考えたりする作業が必要です。
さらに字数制限にも対応しなくてはなりません。
下書きをしない子はこれらの作業を頭の中だけでやろうとしてフリーズするか、
見切り発車で書き始めてごちゃごちゃになることが多いです。
それらを下書き無しで常にできる受験生は、
おそらく多くても片手で足りる程度でしょう。
僕も長めの記述問題の下書きは必ずやっていました。
以上、国語の場合は他科目と比べ
タイムマネジメントを阻害する要因がたくさんあります。
飛ばすべきところは飛ばす(見直し後、時間が余ればやる)ことも考慮に入れ、
改善すべきところは個別の対策を通して改善していきましょう。
(知識問題に時間をかけすぎている人は、
社会同様テストでは勇気をもって割り切ってください。)