その1の電熱線の入れ替え作業では、
断面積(太さ)と長さの関係だけ理解していれば解くことができました。
ところが、今回の発熱量
(ビーカーに様々な電熱線が入っていて、温度の上昇を比べる問題)
については、直列つなぎと並列つなぎの性質などを
理解している必要があります。
本来はそれではだめなのかもしれませんが、
いくつか回路があり、
「図1の豆電球と同じ電流が流れる豆電球を含む回路を全て選べ」
「ショートするものを選べ」
といった、電流の典型的な問題では
あまり意識しないことも多いように思うので、
ここでいきなりその性質の理解を求められると、
混乱する人も多いです。
(自分も久しぶりにやると混乱することがあるので備忘を兼ねて)
結論としては
電熱線の発熱量は、直列と並列で変わる。
電熱線が直列つなぎなら、
抵抗が大きいビーカーの水の温度上昇が大きい。
電熱線が並列つなぎなら、
抵抗が小さいビーカーの水の温度上昇が大きい。
という結果になります。
回路の性質によって、
結果が変わるというところが紛らわしいところです。
とにかくそれだけ覚えておけば解けるので、
それでもいいのですが、
一応理解する場合、
直列の場合、電流が一定。
並列の場合、電圧が一定。
という性質に加えて、
電圧=電流×抵抗 (オームの法則)
発熱量=電流×電圧=電流×電流×抵抗
を頭に入れる必要があります。
直列は電流が一定なので、発熱量は抵抗に比例する。
並列は電圧が一定なので、
発熱量は電流に比例する=抵抗に反比例する
ということになります。