中学受験家庭教師の国語メインブログ

23区西部在住の家庭教師が日々思うことを書いていきます。

国語読解のおススメ参考書

 

「受験国語の読解テクニック」

 

比較的コンパクトな本ですが、

問題を解くためのテクニックがしっかり載っています。

時間配分について項目を割いているのが比較的珍しいでしょうか。

国語は時間が足りなくなる子がとても多い科目ですので、

この点は、個人的には共感できます。

 

レイアウトや色遣いも見やすいですが、

そのわりにはなんとなく重要要素が頭に入ってこないような気もします。

これは次の鉄則本と合わせて、

項目が重要度別になっていないから

なのではないかなという気もしています。

 

多少の演習問題がありますが、別途問題集も出されています。

比較的多くの書店で取り扱っていますので

内容を確認されても良いかと思います。

 

 

「中学受験国語 文章読解の鉄則」

 

 

「鉄則」という形で

文章を読む際、問題を解く際に

実践すべきこと、気を付けるべき内容が網羅されています。

 

内容は良い本で、充実したものを出そうという

良心の結果だと思うのですが、

(しっかりした国語指導を行うにはひとまず押さえていないとね、

 という内容かと思います) 

 

個人的には、鉄則の数が多すぎるかなと思います。

(たしか、100個くらいあるうえ、重要度別にもなっていません

 

個人的な実感では、

各問題形式について基本中の基本の解法を覚えさせ、

実践させるのもかなり大変ですので、

正直これだけの量を全て、又は大事なものを取捨選択をして

小学生が身に付け、試験に臨むのはほぼ不可能でしょう。

 

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※参考までですが、

僕はオリジナルで作成したプリント

(重要度が高いと考えた、30個程度の項目)を生徒さんにお配りしています。

 

こちらの先生は、

「自著の内容が大手塾テキストに勝手に使われている」

というような旨をブログに時折書かれておられるので

念のために断っておきますが、この本とは全く関係なく作ったものです。

 

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 また、分量に加え多色刷りでもないため、

親が読むにしても非常に骨があります。

 

どこが大事なのかある程度理解できる方でしたら良いと思いますが、

国語の解法には全く自信がないという場合、

読解テクニックの方をお勧めします。

 

他には、テストの直しノートについてのコーナーがあり、

実際に指導された生徒さんの例が載っています。

この方式はとてもお勧めなのですが、

 

実際この直しノートを徹底するには、

志望校合格や成績アップによほどやる気のある

(又は国語が比較的好きな)子でなければ難しいでしょう。

(例もそのようなお子さんでした)

 

ということで、良書なのですが使いどころが難しいなぁと思っています。

ある程度分かっている方が辞書的に使うには良いと思うのですが。

 

 

「田代式 中学受験国語の『神技』」

 

 

田代先生という方が書かれている本で、

内容は完全に記述対策です。

 

「神技」はややオーバーだと思いますが良書です。

 

内容の例としては、

詩の問題など、抽象的な文章では「その場面の絵を描いてみる」

手法などを提唱されています。

 

実際に書くかどうかはともかくとして(書く効率を、本人の絵心とも相談)

有効な手法だと思います。

その場面をイメージするだけでも違うでしょう。

 

難易度はかなり高く記述の難関校を目指す生徒向けです。

 

また、実際に生徒が書いた答案を載せていますので、

どの程度の答案を書けばよいのか、その点も※参考になるかと思います。

(特に、なかなか添削を受ける機会がないような場合)

 

※テキストや模試の模範解答は、

あまりに模範的すぎて参考にならない場合が多いですよね。

小学生が思いつくのは無理そうな大人の言葉が多用されていたり、

全ての要素を書き漏らすまいという意識はわかるのですが、

「そもそも解答欄にこんなに入らないよ」という長文だったり・・・

 

ひとまずこの3冊にしておきます。

 

追記

 

 

当初紹介していませんでしたが、

この本も読解のテクニックをだいたい載せている良書かと思います。

 

ただし、普通の単行本形式なので

(「受験国語の読解テクニック」以外は全てそうですが)、

子供だけで読むことは難しいでしょう。

 

ただ、国語についてある程度分かっている方なら

これを見て教えることも可能だと思います。

 

 

以上、解法を説明している本を紹介してみましたが、

本で読むだけではなかなか、というのが正直なところではないでしょうか。

 

また、テクニック、解法を学んでも、

受験時に一人で実践できなければ効果はありません。

 

こちらの方が大変ですので、本人に言い含めるだけでなく、

テストの答案などを適宜チェックする必要があります。

 

算数優先、理社の暗記もこなさなきゃ、

国語はやっても伸びないので漢字以外ずっと放置、

というケースも多いのですが、

 

早いうちにそうした効率の良いサイクルになれば

成績も少しずつ安定してくるかと思います。