中学受験家庭教師の国語メインブログ

23区西部在住の家庭教師が日々思うことを書いていきます。

普遍的な授業2

 

続きです。

 

では普遍的な授業とはどういうものなのか。

例えば算数ならまず、

速さ×時間=距離

といったように考え方の基本を習い、それを問題に当てはめて解くわけです。

 

その点国語も、基本レベルの内容についてはある程度行われています。

・筆者の考えは最後(最初のこともある)の段落にある

・気持ちの動きをとらえるには、態度・情景描写にも注目しろ

など

 

ではそれぞれの設問についてはどうでしょうか。

・記号問題の選び方、2択まで絞れたものを具体的にどう比較検討するか

・記述問題の書き方、文章が支離滅裂にならないようにするには、

 白紙答案を防ぐためにどういうことを実行すると解きやすいか

・抜き出し問題の探し方のセオリー

 

こうした内容は残念ながら

ほぼすべての大手塾で指導されていないように感じています。

(もしある程度指導されていたら、たまたまいい先生ということでしょう。

本当に疑問ですが、なぜなのでしょうね。

先生の実力の問題も大きいと思っていますが、

それ以前に基本カリキュラムに入れていないわけですから。)

それでは生徒は何をしていいのかわからないわけです。

 

「傍線部の周りをほとんど写すだけでは解けない問題」

「文章に主人公の気持ちがはっきり書いていない問題」

などをどう攻略するか。習っていないので、手段がありません。

たまたまできればいいですが、詰まってしまったら、お手上げですね。

 

結果として、塾やテストで演習時間を費やしても

やり方がわかっていない非効率な演習ですので

出来ない部分の実力向上にはあまりつながらず、

そうこうするうちに6年生、受験日になってしまうわけです。

 

参考までに、例えば記述問題で私がやっていたのは、

・下書きのメモを作る

・メモを元に、長ければ修飾語などを削り、

 表現や語句を短いものに変え、短ければその逆をする。 

といった感じです。

 

当然ながら最初からできたわけではなく、

「いきなり解答用紙に書き始めたものの、

どうやっても解答欄に入らないことに途中で気付き、全部消して書き直す」

という絶望的な経験(試験時間残り3分)

を繰り返したのちに体得しました。

 

当時の勝手な実感として、これを自分でできる人は記述に対応でき、

そうでない人は厳しい、という印象です。

 

ところが今は昔と比べ個別指導もありますし

(家庭教師の利用率が上がったかどうかはわかりませんが)

いい参考書も手軽に探せる時代です。

 

次回はお勧めの参考書を少しご紹介したいと思います。