中学受験家庭教師の国語メインブログ

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合格者平均点25.3点の衝撃 その4(2011年 暁星中 算数)

 

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続いて大問3です。

 

「ある店が、ジュースを15ケース仕入れ、その運送料として6000円を払いました。1割売れ残っても2割の利益があるように1本120円の売価をつけました。ところが、実際に売れ残ったのは42本だったので、2割4分の利益がありました。ジュースの1ケースの仕入れ値と、1ケースに入っているジュースの本数を求めなさい。」

 

 

 

 

売買損益自体は頻出の単元ですが、

あまりみたことがない「運送料」という条件に

戸惑った人も多かったと思います。

 

手がかりとしては、売れ残り本数に応じて

2パターンの式を作っていくしかないでしょう。

 

例えば、ジュースの本数を〇本とおいて、

〇×120×0.9(1割売れ残るので)=経費×1.2

(〇ー42)×120=経費×1.24

 

ここから、

〇×120×0.9:(〇ー42)×120=30:31

 

ということがわかります。

これが整理できないと全く解けない問題でした。

 

「運送料」が追加されていることによって、

「原価でなく(6000円込みの)経費×1.2で考えなくてはならない」

といった思考に陥ってしまい、

6000円をどう扱っていいのか、混乱しやすいように思います。

 

実際は、通常と同じように、

6000円はひとまず無視しておいて問題なかったのですが・・・

 

さて、上記の式を頑張って整理すると〇=600

となりますので、仕入れたジュースの総数は600本。

 

1ケースに入っているジュースの本数は

600÷15=40本となります。

 

また、1割売れ残った場合の売上高は

600×0.9×120=64800円

 

これで2割の利益が出るので、

経費にいくらかかったかというと

 

64800÷1.2=54000円

 

このうち6000円は運送料ですのでジュースの原価は48000円。

1ケースあたりでは48000÷15=3200円となります。

 

こう書くとそれほどの難度でもないようですが、

 

冒頭で触れた「運送料」

「1ケースに入っているジュースの本数」

「1ケースの仕入れ値」を求めろ、

 

といった見慣れない指示によって、

どう立式していいかわからなくなるとそれまで、

という問題だったかと思います。

 

式さえ立てられればあとは計算していけばいいのですが、

効率よくやらないと計算ミスも出そうなので、

そちらも丁寧にやる必要がありました。