続いて大問3です。
「ある店が、ジュースを15ケース仕入れ、その運送料として6000円を払いました。1割売れ残っても2割の利益があるように1本120円の売価をつけました。ところが、実際に売れ残ったのは42本だったので、2割4分の利益がありました。ジュースの1ケースの仕入れ値と、1ケースに入っているジュースの本数を求めなさい。」
売買損益自体は頻出の単元ですが、
あまりみたことがない「運送料」という条件に
戸惑った人も多かったと思います。
手がかりとしては、売れ残り本数に応じて
2パターンの式を作っていくしかないでしょう。
例えば、ジュースの本数を〇本とおいて、
〇×120×0.9(1割売れ残るので)=経費×1.2
(〇ー42)×120=経費×1.24
ここから、
〇×120×0.9:(〇ー42)×120=30:31
ということがわかります。
これが整理できないと全く解けない問題でした。
「運送料」が追加されていることによって、
「原価でなく(6000円込みの)経費×1.2で考えなくてはならない」
といった思考に陥ってしまい、
6000円をどう扱っていいのか、混乱しやすいように思います。
実際は、通常と同じように、
6000円はひとまず無視しておいて問題なかったのですが・・・
さて、上記の式を頑張って整理すると〇=600
となりますので、仕入れたジュースの総数は600本。
1ケースに入っているジュースの本数は
600÷15=40本となります。
また、1割売れ残った場合の売上高は
600×0.9×120=64800円
これで2割の利益が出るので、
経費にいくらかかったかというと
64800÷1.2=54000円
このうち6000円は運送料ですのでジュースの原価は48000円。
1ケースあたりでは48000÷15=3200円となります。
こう書くとそれほどの難度でもないようですが、
冒頭で触れた「運送料」
「1ケースに入っているジュースの本数」
「1ケースの仕入れ値」を求めろ、
といった見慣れない指示によって、
どう立式していいかわからなくなるとそれまで、
という問題だったかと思います。
式さえ立てられればあとは計算していけばいいのですが、
効率よくやらないと計算ミスも出そうなので、
そちらも丁寧にやる必要がありました。