中学受験家庭教師の国語メインブログ

23区西部在住の家庭教師が日々思うことを書いていきます。

合格者平均点25.3点の衝撃 その2(2011年 暁星中 算数)

 

waldstein1804.hatenablog.com

 

せっかくなので、全問題を紹介していこうと思いますが、

当方のスキルの問題で、グラフや図を簡単に載せられず、

申し訳ないです。

 

四谷大塚の過去問データベースか、

場合によっては図なども掲載してる他サイト様を紹介しますので

参考にしていただければと思います

 

大問1は速さの問題です。

「右のグラフは、きよし君が途中で休憩をとりながら

A地点から5km離れたB地点まで歩いていく様子を表しています。

ともひさ君は、きよし君より40分遅れてA地点を自転車で出発し、

同じ道をB地点に向かい5分走ったときに転んだので、

5分間休憩し、再びB地点に向かい出発し、

転ぶ前と同じ速さで進み、ともひさ君が出発してから15分後に

きよし君を追い越して先にB地点に到着しました。

このとき、次の各問いに答えなさい。」

 

※「右のグラフ」は方眼紙の上に

縦軸がkm、横軸が時間で描かれた、

折れ線グラフになっています。

 

最初は右肩上がりの直線で、1/2時間で2kmまで到達しています。

1/2から2/3時間までが横軸に平行な線、

2/3時間から4/3時間までが右肩上がりの直線となっており、

4/3時間で5㎞に到達しています。

 

※ 0から「1/2時間」までに方眼は横6マス、

  0から「2km」までに方眼は縦4マスあります。

 

(1)ともひさ君の進行する様子を定規を用いてグラフに書き入れなさい。

ただし、グラフを描いた時に用いた補助線はそのまま残しておきなさい。

また、方眼の目盛りは利用してよいが、

それ以外の目盛りはとってはならないものとします。

 

時間の目盛りが分数になっているのが少し面倒ですが、

2/3時間=40分なので

ともひさ君はそこからスタートさせます。

 

ともひさ君は15分後にきよし君に追いついていますが、

その間に走った時間は10分で、間に5分休憩がありますので、

前後半5分ずつです。

 

よって、まず、

きよし君が55分で進んだ距離の半分を、

ともひさ君が5分間(方眼一マス分)で進むように、書き入れます。

 

次の5分間は休憩ですので横軸と平行な直線を一マス分書きます。

最後に、最初と同じ傾きで5分進む線を書き入れれば完成です。

 

作図問題ですので言葉の説明だとわかりにくく申し訳ありません。

ただ、ミスをしなければ、これは特に問題なかったと思います。

 

(2)ともひさ君の速さを求めなさい。

 

速さという定番の単元ですし、一見なんとかなるように思いますが、

実は罠が仕掛けられており、きよし君の休憩前と後の速さが違います

 

通常、こうした問題では速さが変わった点、

注意されていることも多いですが、本問では一切言及がありません

ともひさ君は転んでも速さを変えていないので、

きよし君も同じだと思ってしまうと時間を浪費してしまうでしょう。

(「70分同じ速さで5km進んだ」と考えてしまうなど)

 

休憩前後のグラフの傾きの差も、

見ただけで簡単には感じ取れないように作ってあります。

(速さが4㎞→4.5㎞と大きく変わっていないため)

 

そこにさえ気づけば、計算はやや面倒ですが、

それ以外に特に問題はありません。

 

休憩前は1/2時間で2km、休憩後は40分で3kmですので、

きよし君がともひさ君に追い越された地点は

2+3×15/40=2+9/8km

 

ともひさ君はこの距離を

10分=1/6時間、で進んでいますから6倍して、

(2+9/8)×6=75/4=18+3/4=18.75㎞/時となります。

 

3)ともひさ君が転ばなかったら、ともひさ君が出発してから

何分できよし君に追いつくか求めなさい。

ともひさ君出発時の、きよし君とともひさ君の差は2㎞。

それを速さの差で割ればいいのですが、計算がやや面倒です。

 

2÷(18.75‐4.5)=2÷14.25=8/57時間

 

60×8/57=160/19=8+8/19 (分)

で追いつく、ということになります。

 

単元としては定番の速さですので、

作図+速さの差の罠に対応できれば、

全問正解も見込めた問題だったかと思いますが、

 

大問1から不穏な予感は感じます。