中学受験家庭教師の国語メインブログ

23区西部在住の家庭教師が日々思うことを書いていきます。

「自分は大丈夫」が9割

特殊詐欺に遭われた方についての警察発表から。

 

被害者の9割が、

「自分は大丈夫(詐欺に引っかからない)と思っていた」

ということらしいです。

 

人間には正常性バイアスというものもありますし、

なかなか難しいものだと思うのですが、

 

今回触れたいのはそちらではなくて、

ミスを減らすことの難しさです。

 

普通の中学受験生は、

「自分が間違える」ということを想定していません。

 

もちろん、テストで全て100点を取れるということではなく、

 

「自分で『解けた』と思った問題だが、それが間違っている

ということを想定していない、ということです。

 

この点、大人はもちろん、

高校生くらいになれば、経験を重ね、精神も成熟し、

人は誰もがミスをする、ということを理解しているのですが、

 

この点が理解できていない小学生は、

ミス対策の必要性を説いても

 

「たまたまだよね」

 

といった感じで真剣に受け止めませんので、

(必要でないのに、面倒くさいことはやりません)

当然対策は実践されず、

ミスはいつまで経っても減らないことになります。

 

「なぜケアレスミスが減らないのか」

「対策は教えているのになぜ実践しないのか、不思議で仕方ない」

 

というお話をいただくこともわりとあります。

反抗期等が原因のこともあるのでしょうが、

そもそもは、こういう精神性が理由のほとんどだと思います。

 

一応、精神の成熟を待っていれば

そのうち自分でやるようにはなるのでしょうが、

それでは中学受験に間に合わないことも多いでしょう。

 

となると、

親などがうまく誘導して実践に結びつけるしかないのですが、

これは性格によって最適解はいろいろだと思います。

 

・テストの成績が悪く、本人がショックを受けた時などを見計らって

「ミスさえ減らせば・・・」などの声掛けを上手く行って、自覚を持たせる

 

・志望校熱望組なら「ミスを減らさないと絶対受からない」と思わせる

 

・普段の練習にさりげなく

 ミス減少につながりそうなメニューを混ぜていく

 

などなど。

 

逆に言えば、

ミスが少ない人は、自分がミスをすると考えている」わけで、

 

そういう人は、

 

問題を最後まで解いた後に見直しや検算をしているだけではなく、

式の変形や、図を書く際の数字が正確かどうかなど、

問題の過程一つ一つにおいて、ミスがないか逐一チェックしています。

 

小学生でもそういう子がテストの上位を占めている、

ということになると思います。