今回は読書について書きたいと思います。
読書は損になることはありませんので、
基本的にどんどん読んでください。(6年生はともかく)
読書の具体的なメリットとしては
1.語彙力が増える
これは本の内容によって効果の大小がありますが、
知らない言葉に触れるいいチャンスです。
本によっては四字熟語・慣用句なども同時に目にする機会が増えます。
学校にもよりますが、知識分野の出題は国語の10~35%を占めますから、
少しでも触れておくに越したことはありません。
2.世界が広がる
自分と異なる主人公を疑似体験できます。年齢・性別・時代・立場・人間関係など。
これが生きてくるのは問題文が難しくなってくる6年生以降でしょう。
特に男子にとって嫉妬や三角関係、恋心、時代背景、近親者との死(離)別、
などのテーマは難関で、苦手な場合はすぐ壊滅的な点を取ってきます。
点数が安定しない大きな要因です。
もし6年になっても知らないテーマがたくさんある場合は
その都度概念や知識を教えていくしかありませんが、なかなか大変な作業です。
共学校の入試では女子の主人公や人間関係も出題されやすいので、要注意。
一方、本が好きな子でも陥ってしまいがちな、よくある注意点としては
物語を好きに読む癖がついているため、「こういう感情を抱いたはずだ」と決めつけて読んでしまう、常識的選択肢の罠(母親が入院中なので、アの「妹たちの面倒は自分が見なければならないと思ったから」が正解だろう、と判断してしまう。しかし本文にはどこにも書いていない)にはまりやすい、というものがあります。
この点は意識していないと見抜けないので、
安易に解いていると何度も引っかかってしまいます。
まとめると、読書をすればメリットはあるので読まないよりは読む方が良い。
しかし「文章の読み方、設問の解き方は身に付かない」のです。
よって、「うちの子は読書は好きだけどテストの点は全然伸びない」
ということが起こります。
なお、入試頻出の作者やテーマに合わせた読書をするべきかという点ですが、
読みたがらないのに無理して読ませる必要はありません。
それよりも(できれば内容を軽くチェックして)
どんなお話だったのかを聞いてあげて下さい。
「〇〇(主人公)が~~(出会い・体験)して、△△(成長・変化)になった話。」
と3点をおさえて40~50字程度で答えられるようになれば理想的です。
これは文章の読み方に関係してきますが、それはまたお話します。
なお、40~50字は口頭でも問題ありませんが、
時間があればノートに書いてみると記述の練習にもなるのでより効果的です。