中学受験家庭教師の国語メインブログ

23区西部在住の家庭教師が日々思うことを書いていきます。

「園芸少年」

魚住直子

 

ひょんなことから園芸部として活動する羽目になってしまった

主人公たち3人(篠崎、大和田、BB)の交流と成長を描いた部活小説。

 

主人公たちは高1ではありますが、

小学生(男子)でも理解しやすい文章だと思います。

 

2009年の作品ですが、

今でも塾のテストなどでは取り上げられており、

(漫画化もされているようです)

 

顔にコンプレックスがあり、

いつも箱をかぶっていた庄司=BB(ボックスボーイ)が

トラウマを振り払うシーンはよく見ました。

(浦和実業中2011はここを出題)

 

本作のように箱までかぶっているというのは確かに印象的ですが

「トラウマを乗り越える」というテーマはわりとよく取り上げられるので、

そういう文章を経験したことがあれば大丈夫でしょう。

 

 

また、渋谷渋谷の2013年では

不良の過去を持つ大和田の葛藤を描いた終盤のシーンが出題されています。

 

こちらもよくある展開ではあるのですが、

中学入試ではあからさまな不良

(1個上の先輩がヤクザにボコられた、といった話が出てくる)

は意外と少ないかもしれませんね。

 

※ほかに、主人公の篠崎にも

過去の清算のようなエピソードは用意されていますが、

入試で問われるかと言われれば微妙な気はします。

内容は比較的わかりやすいでしょう。

 

150P ほどで気持ちよく読める青春小説でした。