魚住直子著
ひょんなことから園芸部として活動する羽目になってしまった
主人公たち3人(篠崎、大和田、BB)の交流と成長を描いた部活小説。
主人公たちは高1ではありますが、
小学生(男子)でも理解しやすい文章だと思います。
2009年の作品ですが、
今でも塾のテストなどでは取り上げられており、
(漫画化もされているようです)
顔にコンプレックスがあり、
いつも箱をかぶっていた庄司=BB(ボックスボーイ)が
トラウマを振り払うシーンはよく見ました。
(浦和実業中2011はここを出題)
本作のように箱までかぶっているというのは確かに印象的ですが
「トラウマを乗り越える」というテーマはわりとよく取り上げられるので、
そういう文章を経験したことがあれば大丈夫でしょう。
また、渋谷渋谷の2013年では
不良の過去を持つ大和田の葛藤を描いた終盤のシーンが出題されています。
こちらもよくある展開ではあるのですが、
中学入試ではあからさまな不良
(1個上の先輩がヤクザにボコられた、といった話が出てくる)
は意外と少ないかもしれませんね。
※ほかに、主人公の篠崎にも
過去の清算のようなエピソードは用意されていますが、
入試で問われるかと言われれば微妙な気はします。
内容は比較的わかりやすいでしょう。
150P ほどで気持ちよく読める青春小説でした。