中学受験家庭教師の国語メインブログ

23区西部在住の家庭教師が日々思うことを書いていきます。

6年夏休み~秋の勉強法 国語編

更新の遅い本ブログですが、今回は国語についてです。

 

まず、特にこの時期という限りではありませんが、

国語で避けなければならないのは以下の状況です。

本番でこのようなことになると、

他がかなり優秀でもこの1科目のせいで不合格になりかねませんし、

こういう子は問題文によりかなりの波が生じるので

志望校・併願校も定めづらくなります。

 

1.背景事情が分からず、物語の内容が掴めない

2.時間配分が上手くいかない

3.設問の解き方がわかっていない

 

以下、1~3について自分の模試の答案などから検討してみます。

 

1については読書の効能でも述べたように、読書が強い味方になります。

本をあまり読んでこなかった人は比較的狭い視野しかなく明らかに不利ですが、

仕方がないので周囲の大人が少しずつ説明してインプットしていってあげてください。

近代文学や外国文学を出す学校、共学校を受ける男子は特に要注意ですので

できるだけたくさん文章に触れて不利を克服しましょう。

(本を読む時間はないので問題文を通じて。

できるなら親がそういった内容の文章を銀本等からピックアップしてあげましょう。

目的は背景事情の理解なので問題は解かなくてもいいです。)

完全に放置すると物語文においてギャンブル性の強い入試になってしまいます。

 

次に、2についてはテストの時間配分(4)国語でも取り上げたように、

程度によりますが、放置はこの科目の即死を意味することさえあります。

できるだけ早い時期から易しい学校の過去問を解いて時間配分の練習をしてください。

手ごわそうな問題は後回しにするという取捨選択、

ペースが遅れているときの調整方法、

残りの見直し時間でどこを見直すのか

(残り1分なら記述の誤字脱字や文章のつながりがおかしくないか、

3分ならそれに加えチェックしておいた怪しい記号問題、など)、

そのあたりを試験中に常に判断できるまで意識して練習することです。

 

そして3ですが、

そもそも、国語は具体的な勉強法や解法を

あまり指示されることがない科目だと思います。

 

一部大手塾の、一部の(できる)先生によっては、

設問の解き方を具体的に指導されることもあるようですが、

この時期でも全くのフィーリングという子も結構多い、というより大半です。

一刻も早く、記号問題・抜き出し問題・記述問題を解く手順を身に付けましょう。

 

この点は大きく点数に影響しますが、よほど素直で吸収の速い子以外は

一度や二度の指導ではまず自分で実践できるレベルにはなりません。

(「習ったが、テストの際思い出せなかった」

 「習ったが、やるのが面倒くさい(フィーリングでいいや)」

  算数ではこんな舐めた態度はとらないはずなのに・・・

 「習ったが、(身に付いていないため)やり方がよくわからない」など)

特に記述の書き方は多くの練習が必要です。

 

また別塙で書こうと思いますが、運も絡む記号や抜き出しに比べ

記述は実力がそのまま出て差になりますので0点は絶対に避ける必要があります。

記述の比率が高い学校を受ける場合は

手がかりの見つけづらい問題でも手順を踏んで書いていき、

部分点は確保できるようにしておきましょう。

 

長くなりました。上記1~3というのは

特に夏休みやこの時期にのみ確認すべきというわけでもないのですが、

志望校の過去問に取り掛かる前にはなんとかしておきたいところです。

そうでないとせっかくの題材が

準備不足であまり練習にならないということになりかねませんから、

最終チェックの機会という意味で書きました。

 

以上は読解についてです。

 

一方、国語には知識要素もあってそれなりの比率で出題されます。

 

みなさん漢字などはコツコツやってきていると思いますから

基本は続けていけばいいのですが、

この時期になってもこの分野が弱いという人の場合。

正直言って、そういう人はだいたい国語が低迷していると思います。

厳しく言えば、国語の配点は算数と同じなのに、

これまでおろそかにしすぎたと言わざるを得ません。

 

もう追い込みの時期ですから、

知識の時間をこれまで以上にもっと取っていきましょう

その際、知識教材は世の中に大量にありますのでなんでもいいのですが

国語にも4科のまとめはありますのでそれを基準にすると、

上位校を目指すなら全て、最低でもA(最頻出)の部分はこなしたいところです。

Aすら定着していないとなると、必然、知識分野の得点はできても8割以下となり

多くの学校で後れを取るでしょう。

中堅・下位校ほど知識の比率は高いですから傾向に合わせ、

死に物狂いでやってください。

 

※4科のまとめ国語は他の追随を許さない量で

(旧版はそうでしたが今はやや量が減っています。

それでもやり切るのは結構大変ですが)

ことわざ・慣用句・対義語・類義語などが載っています。

使う場合は6年生の初めから、もしくはもっと前から始められるとベストです。