中学受験家庭教師の国語メインブログ

23区西部在住の家庭教師が日々思うことを書いていきます。

集団授業の限界

先生のレベルや、塾の教える内容が悪い(国語にはありがち)、

ということではなく、集団授業という形式そのものが孕む限界についてです。

 

中学受験に限らず、

集団授業や講演会等には必ず想定レベルがあります。

 

「このクラスの生徒(こうした聴衆)には

 これくらいの説明の仕方で分かるだろう」

 

というものです。

 

(もちろん、1:1では

その点をできるだけ適切な状態にすることが重要ですから、

臨機応変に調整しています)

 

あまりレベルを下げすぎて、退屈な人が続出しても困る

(それよりは、集中すればなんとかついていける、

というほうが、おそらく各方面?の印象もよい)

 

大手塾では、だいたいそのクラスの平均より少し上のレベルあたりを

目安にしているのではないでしょうか。

(上位の子でも、何か気づきはあるようなレベル)

 

基本的には、クラス分けが細かければ細かいほど、

概ね問題ないようになっていますが、

各人には得意科目・苦手科目があります。

 

また、同じ科目でもどの単元を苦手としているかはそれぞれ異なります。

 

こうした理由によって、そのクラスの想定レベルを下回ってしまうと、

当人にとって解説してほしい前提事項などの説明を

飛ばされたりしますので、消化不良に陥ります。

 

(例えば、三角数の説明。「1~10まで全て足すと55」というやつ。

 これ、いちいち

 (1+10)×10÷2で出している人もかなり多く、

 そういう人はそれで問題ないと思っていますが、

 それでは本当はいまいちで、応用が利きません。

 

 上位生なら15くらいまでは覚えているか、

 せめて66、78、91、105と

 瞬時にたどれるようにしていないと

 問題を解く際にスピードが追いつきません。

 

 そこで、そんな内容は前提だよね、という感じで

 いきなり

「数列の97番目(使った碁石が97個)だから14組目の6番目ですね」

 みたいな説明をされたりすると意味がわからなくなる)

 

その場合でも、ある単元だけ、

いつも少し(応用問題はつらい、など)わからない部分があるだけ、

 

など、その乖離が少なければ問題はあまりありませんが、

そうでない場合は各自でなんとかするしかありません。

 

算数であれば予習をしていくとか

(予習シリーズや新演習の例題の内容を少し理解しておくなど)、

苦手科目だけ別の塾にするとか、

個別や家庭教師の利用を考えるのも有力でしょう。

 

また、講師との相性ということも考えられます。

誰でも、嫌いな先生の授業は身が入らないものです。

 

ただこの点は、

本人の勝手な思い込みということも中にはありますので、

そこは親のフォローなどで解決できれば越したことはありません。