先生のレベルや、塾の教える内容が悪い(国語にはありがち)、
ということではなく、集団授業という形式そのものが孕む限界についてです。
中学受験に限らず、
集団授業や講演会等には必ず想定レベルがあります。
「このクラスの生徒(こうした聴衆)には
これくらいの説明の仕方で分かるだろう」
というものです。
(もちろん、1:1では
その点をできるだけ適切な状態にすることが重要ですから、
臨機応変に調整しています)
あまりレベルを下げすぎて、退屈な人が続出しても困る
(それよりは、集中すればなんとかついていける、
というほうが、おそらく各方面?の印象もよい)
大手塾では、だいたいそのクラスの平均より少し上のレベルあたりを
目安にしているのではないでしょうか。
(上位の子でも、何か気づきはあるようなレベル)
基本的には、クラス分けが細かければ細かいほど、
概ね問題ないようになっていますが、
各人には得意科目・苦手科目があります。
また、同じ科目でもどの単元を苦手としているかはそれぞれ異なります。
こうした理由によって、そのクラスの想定レベルを下回ってしまうと、
当人にとって解説してほしい前提事項などの説明を
飛ばされたりしますので、消化不良に陥ります。
(例えば、三角数の説明。「1~10まで全て足すと55」というやつ。
これ、いちいち
(1+10)×10÷2で出している人もかなり多く、
そういう人はそれで問題ないと思っていますが、
それでは本当はいまいちで、応用が利きません。
上位生なら15くらいまでは覚えているか、
せめて66、78、91、105と
瞬時にたどれるようにしていないと
問題を解く際にスピードが追いつきません。
そこで、そんな内容は前提だよね、という感じで
いきなり
「数列の97番目(使った碁石が97個)だから14組目の6番目ですね」
みたいな説明をされたりすると意味がわからなくなる)
その場合でも、ある単元だけ、
いつも少し(応用問題はつらい、など)わからない部分があるだけ、
など、その乖離が少なければ問題はあまりありませんが、
そうでない場合は各自でなんとかするしかありません。
算数であれば予習をしていくとか
(予習シリーズや新演習の例題の内容を少し理解しておくなど)、
苦手科目だけ別の塾にするとか、
個別や家庭教師の利用を考えるのも有力でしょう。
また、講師との相性ということも考えられます。
誰でも、嫌いな先生の授業は身が入らないものです。
ただこの点は、
本人の勝手な思い込みということも中にはありますので、
そこは親のフォローなどで解決できれば越したことはありません。