埼玉大学の2024入試英作文で2年前(2022)と同じ問題が出た、
というニュースを見ました。
確かに良質の過去問を作るのは大変だと思いますが、
2年前のものとはやや驚きました。
本命の人は絶対に一度取り組んでいると思いますから。
以下少し思ったことなど。
昨今、少子化によって大学経営が厳しくなっているといわれており、
私立大学では総合型選抜や、指定校推薦の枠を拡大する動き
(高大連携とかも含め)などが活発です。
入学してくれるのか動向の読めない一般入試組よりも、
「必ず入学してくれる人」をいわば『優先』する
入試制度になってきています。
そういう意味でこのように過去問をそのまま出すというやり方も、
過去問対策をしっかりやった人が圧倒的に有利
⇒「第一志望(必ず入学してくれる)の人を優先する取り組み」
の一つなのかもしれないなと。
埼玉大学は国立大学なので
私立と比べれば本命率は比較的高い気もしますし、
もちろん真意はわかりませんが。
私立大学でもこういうことがより増えていくのかどうか、少し気になります。
さて、中学入試でも
同じように2年前の過去問がそのまま出ることはあるのか?
結論としては、あると思います。
つい最近も、図形は一応少しだけ違いますが、
解き方は全く同じ2年前の問題が出ていたのを見ました。
・複数回入試をしている
(問題を考えるのが大変、全単元をすぐ使い尽くしてしまう)
・偏差値がそう高くない(非典型題である応用問題は出せない)
といった学校は、同じ問題が比較的出やすいと思っています。
さすがに、数値替えくらいはされているかもしれませんが。
また過去問については
・第一志望の過去問は5年分(最新年度の過去問1冊分?)で
それ以下の学校は2~3回でいい
・過去問と同じ問題は本番では出ないからそれほど重視しない
といったようなご意見もありますが、
個人的には、過去問は時間的に可能なら比較的多めにやってもいいのでは?
と思っています。
(社会は時事問題を理由に「古いものはあまりやらなくていい」
という言説もありますが、誰かにしっかり見てもらって、
再現性のなさそうな時事部分は気にしなければいいだけで、
別にやってもいいと思います。
例えば、過去のサミットや五輪、首相についてなども折に触れ出題されますから、
古い内容でも役立つものもありますし)
特に国語については、通常のテストでも時間配分が大変です。
いつも最後まで解き終わっているよ、という人はともかく、
何度も練習機会があったにもかかわらず毎回解き終わらない
(途中の抜き出し問題を飛ばしたなど、
解き終わっていないのが捨て問であればまた別)
というような人は、過去問で時間配分をよく練習する必要があるでしょう。