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開成中2022 算数

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【開成中学校】2022年入試問題・入試結果速報! | インターエデュ

 

時間は計っていませんが、ぼちぼち解いてみました。

個人的にはわりと取り組みやすい問題が多めで嬉しいところでした。

 

去年よりも易化したという手ごたえの受験生が多かったと思います。

 

 

大問3(3)ウ、大問4(3)は

うまい解き方が思いつかなかったのでとりあえず諦めましたが、

後はだいたいなんとかなりました。

比較的あっさり解ける問題も結構多かったように思います。

 

 

以下雑感

 

・大問1

 

(2)はうまく考えれば10秒でもできますが、

意外とこういうので苦戦する人もいると思います。

 

(3)は4の倍数を考えていくか、

4の倍数にならないものを考えていくかアプローチに手こずったので、

まあ出来たといえばできましたが危ないかもしれません。

 

(4)は、文章題の意味をしっかり把握するのに

それなりに時間がかかりました。

 

②は開成や桜蔭巣鴨など一部の学校特有の出題で、

 ごりごりの計算を求めるもの。

こんな数を計算していて果たして答えは出るのか?」と不安になるのですが、

今回も意外ときれいな数で出ました。

 

・大問2

 

特に難問ではないのですが、

作業量がかなり多いので焦らず丁寧に、正確にできたかどうかだと思います。

 

 

・大問3

 

(2)ウで少し手間取りました。

 

ただ、使わない2か所を場合分けするという解き方自体は、

誘導からわりとすぐわかったので、

作業量と数え損ねだけが心配かなと思います。

 

一応、コベツバさんではCランクになっていました。

(ドクターさんはB)

 

しかし、この問題はよく考えれば十分その場でもできるので、

事前知識がなければまず解けない、冒頭に挙げた2問の方が、

個人的にはよほど難問だと思います。

 

 

(3)ウについては

解説動画(いずれもB)を見たらなるほど簡単でした。勉強になりました。

しかし、このアプローチを試験中に思いつくのはかなり厳しいと思います。

類題を解くしかないのでしょうね。

 

・大問4

 

(1)は基本問題と言える内容なのでこれは易しいと思います。

(2)はやや面倒なので合否を分けるところでしょう。

1時の時点でのbは、

「60度ではない」という点がポイントなのかな、と思います。

 

(3)

 

解説動画では、なるほどスマートに解かれていました。

理解するのにもそれなりに力がいる内容とは思いますが、

勉強になりました。

 

「2倍の角度になるのは?」という条件もそうやって処理するんですね。

普通のダイアグラムを超えて、なんとなく1次関数のような内容だと思います。

 

ダイアグラムは好きな子とそうでない子に分かれる印象ですが、

自分も、書くのが面倒なので式ですませようとする傾向があります。

 

多分その解き方では時間内に正解までたどり着けなかったでしょうから、

日々勉強が必要だということですね。

 

ちなみにこの問題、コベツバさんではB、ドクターさんではCでした。

 

個人的には、正答率1割もいかないのではないか、という気がしますが・・・

 

 

こう見てきて、やはり冒頭でとりあげた

大問3(3)ウ、大問4(3)の2問については、

難問のパターン演習をしていないと

小学生が現場で解くのはほぼ不可能だと思います。

 

逆に言うと、それ以外は

(開成中の平均的な受験者が)現場で考えて全部解くことも可能でしょう。

仮に3~4問失敗してもなんとか許容範囲の55点くらいは、

というのが現実的なところでしょうか。

 

出題分析によれば、

いずれもCランクは1つ、Aランクが6割でしたが、

合格者平均点は60.7点と、7割程度。

 

高いとみるか、そうでもないとみるか。

 

 

1点、こうした分析のAランクというのは、

本当に易しい、基礎のような問題も中にはありますが、

 

あくまで「※取り切れなければ勝負の土俵にも上がれない」ので

Aランクということです。

今年の開成の問題でも、1発勝負で間違える可能性は十分あるよね、

というものがいくつかありました。

 

※もちろん、Aランクを全問取れなくても、

Bランクを少し多めに拾えれば合格者平均点まで十分行くとは思います。

 

今年の受験者平均点は50.7点と6割。

開成の算数は85点満点なので、

Aランクだけ全部取るとこのくらいになります。

 

ただし、これは合格者も含む平均ですので、

 

受験者(1050人)の約6割(634人)を占める

不合格者の平均点は当然ながらもっと低くなり、

おそらく44点くらいでしょうか。

 

開成受験生と言えども、

いわゆるAランクの問題を取り切れておらず

仮にBランクでいくらかの正解があるとすれば、

さらに多くのAランク問題を落としているかもしれません。

 

開成は作問の難易度がわりとぶれるので常にそうだとは言えませんが、

基本的にどこの難関校であってもこの傾向はあまり変わらないのでしょう。

 

この点について、このところ思っていることがあるので、

別記事にしたいと考えています。